情熱の国スペイン探訪記 20049

〜そもそもは〜

■いつからだっただろう、スペインに行ってみたいと思うようになったのは。もうここ何年もスペインに行きたいと言い続けていた。

昔からエル・グレコの絵画が好きだったこと。大学一年のときに図書館で初めてアントニオ・ガウディの建築の写真を見て感動したこと。「愛のアランフェス」というマンガを読んでスペインの情熱的な雰囲気、そして陰に惹かれたこと。仲の良かった友人達が車でスペイン一周旅行に行ったが、自分は仕事があって行けず悔しい思いをしたこと。そんなことが自分の中にどんどん積み重なって、スペイン往きを熱望するようになっていたのだと思う。

しかしながらスペインは遠い。 しかも、訪れてみたい街は沢山あり、かつ滅多に行けない場所なのだから、一度になるべく多くまわりたい。そう思うと、きっちり休みが取れる時でなければ行けない。実は今年の年末年始の休みが長かったので、予約しようとしてみたのだが、思い立ったのが遅かったため、飛行機のチケットが取れず、スペインには5日ほどしか居れないと言われてしまった。それで25万円は勿体無い。それならば今年の夏こそはと、常にも増して火が点いていたのであった。

なのでこの夏は出遅れまいと、ゴールデンウィーク明けにはHISへと向かった。スペイン旅行を聞いてみる。時期はお店に行った時点では決めていなかったが、カレンダーを見て、9月11日(土)から20日(月)とした。20日が祝日なので、有休を5日しか取らなくても、10日間行けるのである。担当のO川氏によると、この週末はそろそろ埋まりつつあるとのことで驚いたが、何とか取れるとのこと。今までキャンセル待ち(出発40日前)の時期にしか予約したことがなかったので、こんなに余裕を持って予約するのは初めてである。場所はマドリッド・グラナダ・バルセロナの三都市を巡ることにしようと思う。三つの中で、マドリッドはすごく行きたいというわけではないのだが、エル・グレコの聖地とも言えるトレドに行くには、マドリッドに行かないと話にならない。あとはアルハンブラ宮殿にガウディである。もちろん、他にも行きたい所は多々あったが、さすがに三箇所が限度であろうかと思う。

飛行機代、都市間の移動費用、ホテル代込みで27万円。後日、やはりグラナダはパラドールに泊まりたいと思ってホテルの変更を頼んだが、時既に遅し。予約が取れなかったので、第二希望のアルハンブラパラセに予約を入れることにした。結局一人30万円である。その後、本当に行けるのかどうか危ぶまれる事態が多々あったが(主に仕事で)、何とか無事に9月11日を迎えることが出来た。

〜出発の日 9月11日(土)〜

■相方さんは9月11日出発であることをひどく気にしている。しかし同日に飛び立つ飛行機は、世界中を見渡せば数限りなくあるわけだし、その中で自分達の乗る飛行機に何かあったなら、それはもう諦めざるを得ないと思う。

8時30分東京発のNEXに乗ろうと思っていたのだが、東京駅丸の内口に着いたのが8時23分。ダダダッと地下の改札に駆け下りたものの、「駅ねっと」の置き場が判らなくて暫しウロウロし、更に発見されるまでにも時間がかかったので、改札を入った時点で8時27分!更に地下へとエスカレーターを駆け下り、ホームに着いたのが8時29分30秒。既に発車のベルが鳴っているので近くのドアから飛び乗る。うわー、とってもギリギリだったわ。人心地ついて、自分の席に行こうと、切符を見ると3号車と書いてある。今いるのは9号車。9号車から8号車と歩いていくと、おや?連結車両になっているので7号車へ行けないではないか。ショック!東京駅の次は成田まで止まらない電車なので、ワタシ達は3号車へ行くことが出来ないわけね(涙)。8号車も見たところ満席のようだし、地べたに座っていくかと諦めムード。とりあえずトイレに行ってくるわと9号車の先まで行ったら、後から相方さんもやってきた。検札にきた車掌さんが9号車か10号車なら空いているから座ってもいいよと言ってくれたらしい。ちなみに連結している状態でも移動できるらしくて3号車に行くことも可能だったようだが、ワタシがそばにいなかったので、それは辞退したようである。10号車までいって広々と座れる席を見つける。ハイシーズンでなくて良かった。

集合時間は9時45分だが、ちょっと早めの9時30分頃到着。そこそこの人出。隣のカウンターには大勢並んでいたが、HISのD45カウンターには誰もいない。空いてないのかと思ってしまったが、そんなことはなく、航空券を渡され、SASのところでチェックインするように言われる。そこもまた別の航空会社のカウンターは混んでいるのに、スカンジナビア航空のカウンターはガラガラだ。人気のない方に行こうとしてるのかしら。

チェックイン完了して、まずは両替をと思ったら、出国ゲートの脇の両替カウンターはすごい行列だった。こんなに並んでいるの今まで見たことがないというくらい。それならばということで2階の東京三菱銀行へ。こちらはほとんど並んでいない。パックを購入する機械だと誰もいないので、そちらで300ユーロ購入。1ユーロが141.95円だったので42,000円ちょい。要らないかなと思いつつ、シャンプーとリンスのセットを買い、あまり読まない気もするなあと思いつつ、本屋さんで宮本輝の小説を買う。まだ時間があるからお茶でもしようかなとフードコートを見ていたら、お腹が空いてしまった。まだ11時前なのに。まあ、いいかということで、ネギトロ丼。

昼食?:ネギトロ丼。1050円。

B25のゲートへ向かう。相方さんは免税店でタバコ2カートン購入。スカンジナビア航空に乗るのは初めてである。白地に赤と青が入ったデザインで可愛らしい。11時45分発のコペンハーゲン行きである。スペインへは今のところ、チャーター便以外は直行便が無いのだそうである。なのでデンマークでトランジット。需要は相当ありそうなのに何故直行便無いのかしら。日本人のスッチーと、デンマーク人と思しきスッチーさんがいるが、どちらもかなりいい年の方たちばかり。ちょっと怖そう。座席は2-4-2と並んでいるところの2の部分なので、あまり他人に気を使わずに済んで楽そう。

無事に飛び立つ。機内食が出てきたけれど、つい先ほど食事をしたばかりなので、お腹が空いていない。いやしいので味見はしてみたが、鶏肉のグリルをご飯にのせたものは全く食指の動く味ではなかった。ロシア風サラダというのか、海老のサラダだけ食べる。

機内食1:海老サラダ。

ここのところ、仕事が忙しかった上に、夜はUSオープンなんぞ見ていたせいで、だいぶ寝不足だったので、飛び立った直後はガイドブックなどを読んでいたのだが、気づいたら寝ていた。寝ちゃっていいのかどうか良くわからないけれど。ふと目を覚ますと、何か食べるものを配っていたので、また貰うワタシ。今度はチーズのサンドイッチだったけれど、これもあまり好きではなく、味見しただけで終了<勿体無い。更にウトウトしていると、どうやら最後のミールと思しきものがやってきた。フィレオフィッシュのような謎なマフィンと、フルーツとケーキ。やっぱりあんまり好きじゃないなあ。機内食に何かを求めてもしょうがないのだけれど。

機内食2:チーズサンドイッチ

機内食3:謎なマフィンサンド、フルーツ。

そうこうしているうちに無事に11時間のフライトを終え、16時頃(日本時間23時)コペンハーゲン空港着。1時間ちょっとしかトランジットの時間はないので、あまりゆっくりは出来ないものの、空港の中を見て歩く。まさに北欧っぽいというのか、空港の中の全てのものが小綺麗かつ可愛らしい。椅子とか照明とかは勿論、荷物を載せるカートまで可愛らしいデザインだ。木もふんだんに使っている。気合を入れてデザインしているというよりは、何を作るにしても機能性だけではなく見た目も考えるのが当たり前、のお国柄なのかなあと想像したが、どうだろう。

コペンハーゲン空港

16時25分発のSpanairという飛行機に乗り込む。何だか急にラテン度が高くなった気がする。機内放送もまずスペイン語からだ。日本ではそろそろ深夜になろうという時間帯なので眠くなってしまい、3時間ほどのフライト中、熟睡。特に何も出てこなかったみたいだ。

そしていよいよマドリッドに到着!20時半過ぎだっただろうか。夜であたりが暗い上に、コペンハーゲンの可愛らしい空港を見てきた後なので、何だか無愛想に感じるがそれはしょうがないだろう。とりあえず預けた荷物を取りに行かなければと歩いていたら、ふっと視界が霞んだような気がした。何かしらと思ったが、すぐに片目の視界がおかしいことに気づいた。コンタクトが外れてる!落とした感覚がまったく無いのに、右目の中にコンタクトがない!マジで?!一応、下を見てみるが落としたのにも気づいていなかったくらいなので、当然のことながら見当たらず。少し手前まで戻ってはみたが、あるわけがない。うわ、ショック〜。なんで来た途端に落とすんだろう。しかも今回は油断していて、スペアのコンタクトは勿論のこと、メガネも持ってきてない。どうしよどうしよどうしよ。どんどん気分が落ち込んでいく。そういえば前回コンタクトを無くしたのは、3年前のアメリカ旅行の時だった。なぜ旅行の時に限って落とすのだろう…。どこかでコンタクトかメガネ買うしかないなあ。

相当落ち込んだ気分のまま、荷物をピックアップし、出口のところで、HISチャオのお姉さんに会う。えらく急ぎ気味で、ミニバンへ。一緒なのはカップル2組と、女性同士2人連れ1組。しかもホテルはみんなバラバラらしい。それぞれ日程も違い、しかも一番近いホテルは空港から10分ほどだそうで、先のホテルに降りる人から順番に係のお姉さんは説明している。ワタシ達は3番目だった。列車のチケットを貰い、ホテルのセーフティーボックスなどについて説明をしてもらったあと、何か質問はと尋ねられたので「眼鏡屋さんはありますか」と質問。その頃にはホテルに着いていたので、フロントの人に聞いてくれて、お店はホテルから200mほどのところにあることが判った。しかし明日は日曜日なのでお休みだろうと。そうですか…。ガックリ。

あまりにも早口で息が切れ気味なお姉さんと別れ、ホテルに入る。FINISTRE(フィニストレ)というホテルだが、特に良いランクのホテルでもないので、ビジネスホテルのような趣。もう23時近いし、コンタクトのこともあってドッと疲れが出たし、機内食のせいかお腹も空いていないので、ワタシはそのまま寝ることにする。相方さんはちょっとホテルの外へ出てみるとのこと。マドリッドは治安が良くないと聞いているし、ホテルのまわりは何だか薄暗くて怖そうなので、ちょっと不安ではあったが、そばのお店でパンを買って、比較的すぐ帰ってきた。

そんなこんなで一日目は終了。

翌日へ→


11日(出発日) 12日(マドリッド)→

13日(トレド) 14日(マドリッド) 15日(グラナダ) 16日(グラナダ) 

17日(バルセロナ) 18日(バルセロナ) 19日・20日(帰国)

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